2019年6月8日 Yuichi Ishida

国連職員になるには – 専門性について –

ちょっと斜めから見た国連職員になるためのヒント。

「国連職員 なるには」みたいな検索をしてみると専門性が大事だとか、一貫性が大事だとか若い時から計画性を持って進学しましょうみたいなことが書いてある。

右へ左へその時その時の思いつきで決断してきた結果国連職員になった僕としては、そんなになくても大丈夫かなと思います。

そもそも専門性ってなんでしょう?国連的専門性って言うと公衆衛生、ガバナンス、教育、経済、紛争予防、武装解除に思われるし、少なくても最低限の知識と経験は必要だけれども、エントリーレベルで入ったインターンとか、国連ボランティアとか、P2くらいだったらそんなにはいらないんじゃないかって思います。

なぜなら新人が入ってきて、「私、紛争解決のエキスパートです」みたいな自己紹介をしても、国連のスタッフは、「あっそう。」みたいな対応で終わります。なぜならそれぞれの機関に部署にプロジェクトに百戦錬磨みたいな人がいて、新人が事業内容を考えたりする機会なんかほとんどないからです。

国連っといっても組織を運営して事業を進めるという点では、一般的な会社などとほとんど変わらないと思います。一握りのリーダー格の人は数十年のキャリアと博士号などの知識から戦略プランを考えるけど、後のスタッフはチーム運営の補佐になります。

上司達が持っていなくて、事業に役に立つと言われる分野は、具体的成果が残せる分野だと僕は思います。それは映像、写真、デザイン、IT、エクセル、データベース、統計、GIS(地理情報分析)などのスキルは非常に役に立ちます。

例えば分かりやすい映像・写真・デザインのスキル。国連機関って想像と違い、お金がない事務所が多いので広報ができる人材ってとても重宝されるんです。自分の事業がいかに素晴らしいことをやっているかをドナーや事務所、またはその国々の人々に伝えることができれば、新たな資金調達の可能性が生まれたり、「やっていることをよく伝える」ことで事業が成功していると印象を伝えることができるからです。現地の国連の事務所でそういったスキルを持っている人材は国際スタッフを入れても限りなくゼロです。国連って高学歴の修士や博士の人たちが集まるところなので、そういった美的センスを持った人たちが皆無。パワポの資料など見てみるとお経のように文字がびっしり。または、「これが私たちの事業成果です」と100ページに及ぶ英語の書類を配ったり。全てのことは文字で表す的文化なので、100ページの資料を一枚のインフォグラフィックスにしたり、映像、写真といったものを提供出来れば、他のスタッフと圧倒的差になります。

IT関連のスキルに関しては、国連の人のスキルが圧倒的に低く、色々なIT関連のトラブルを解決できれば皆大助かり。また政府に技術支援をする際にも、大抵政府の問題は似ていて、情報管理が出来ていない、極めてアナログ、データベースがないので書類が山積みなどITの力を求められる機会が非常に多いと感じています。

なので、国連的専門性(武装解除)とかはまず最低限の知識を持っておく必要があるけども、新米で国連に入る人には上記具体的に目に見える成果というのが何よりも評価と評判をあげてくれるように思います。まずは分かりやすい結果を出す、これに尽きると思います。

 

 

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Yuichi Ishida

Yuichi Ishida | Videographer, Photographer | 石田裕一、国連機関勤務。ビデオグラファー・フォトグラファー。